歴史

大杉栄の名言・言葉10選

大杉栄はどんな人?

徹底した個人主義・社会主義者として「自立した個人の絶対的自由」を求め、著作や運動で権威と抑圧に抗した思想家。関東大震災時に憲兵隊に虐殺された。

人物紹介:青空文庫・作家別作品リスト ↗

名言と残された言葉

10件を表示中

  1. 01自由
    人の上に人の権威を戴かない、自我が自我を主宰する、自由生活の要求が起きねばならぬ。

    読み方 主宰(しゅさい)・戴かない(いただかない)

    意味
    他人の権威に支配されず、自分自身を自分で治める自由な生活を求めなければならない。
    読み解き
    自由は単なる気ままさではなく、他者の支配を退けて自分を治めること。
    背景
    『生の拡充』で、征服による生の苦悩から、反逆と新しい生活への要求が生まれると論じる。

    出典:生の拡充 ↗

  2. 02社会
    人類同士の闘争と利用とは、かえってお互いの生の拡充の障礙となった。

    読み方 障礙(しょうがい)

    意味
    人間同士が争い、互いを利用することは、かえって双方の生を豊かに広げる妨げとなった。
    読み解き
    あらゆる対立の否定ではなく、人を征服し利用する関係への批判。
    背景
    『生の拡充』で、生を広げるための争いと利用が、征服者と被征服者を生んだ経緯を論じる。

    出典:生の拡充 ↗

  3. 03人格
    奴隷の腐敗と堕落とは、ひいて主人の上にも及ぼさずにはやまない。

    読み方 堕落(だらく)

    意味
    支配される者に生じた腐敗や堕落は、その者を支配する主人にも必ず悪い影響を及ぼす。
    読み解き
    奴隷個人への非難ではなく、支配関係が双方の人格を損なうという批判。
    背景
    『生の拡充』で、自己の発展を阻まれた奴隷と、その主人の双方が損なわれると論じる。

    出典:生の拡充 ↗

  4. 04思想
    強者に対する盲目の絶対の服従、これが奴隷制度の生んだ一大道徳律である。

    読み方 道徳律(どうとくりつ)

    意味
    強い者に疑問を持たず全面的に従う態度は、奴隷制度が生み出した大きな道徳上の規範である。
    読み解き
    「道徳律」は称賛ではなく、服従が道徳として定着したことへの批判。
    背景
    『奴隷根性論』で、弱者には横暴に振る舞い、強者には服従する態度が身につく過程を論じる。

    出典:奴隷根性論 ↗

  5. 05社会
    社会は、少なくとも今日の人の言う社会は、征服に始まったのである。
    意味
    少なくとも今日一般に社会と呼ばれるものは、ある集団が別の集団を征服することから始まった。
    読み解き
    社会の起源についての著者の見方であり、確定した歴史的事実とは区別する。
    背景
    『征服の事実』で、国名についての引用を手がかりに、社会の起源を征服に求める議論を始める。

    出典:征服の事実 ↗

  6. 06思想
    元来ある一種族が征服せられたというのは、ほんの偶然の出来事からか、もしくは戦争術が下手だったからである。
    意味
    征服された人々を全面的に劣るものと見る考えに反対し、敗北は別の要因でも起こりうると論じる。
    読み解き
    征服の原因が偶然か戦争術だけに限られるという、実証済みの歴史的事実としては扱わない。
    背景
    『征服の事実』で、征服者が被征服者を劣等とみなす考えを批判する中で述べる、大杉自身の歴史観。

    出典:征服の事実 ↗

  7. 07教育
    両階級の地位の不平等を維持して行くためには、もともと被征服者階級の方があらゆる点において劣等種族であるという観念を、是非とも被征服階級自身の心中に、しかと植え付けて置かねばならぬ。

    読み方 心中(しんちゅう)

    意味
    支配する側が階級間の不平等を保つには、支配される側自身に、自分たちは全面的に劣ると思い込ませる必要がある。
    読み解き
    劣等視を勧める言葉ではなく、それを植え付ける支配の手口を批判している。
    背景
    『征服の事実』で、法による支配に続き、征服階級の教育が不平等を維持する仕組みを論じる。

    出典:征服の事実 ↗

  8. 08思想
    僕の一番好きなのは人間の盲目的行為だ。
    意味
    理論や主義へ整える前の、人間の直感的な行動を自分は最も好むと述べる。
    読み解き
    人に無思慮な行為を命じる言葉ではなく、計算や妥協を嫌う大杉の思想的好みを示す。
    背景
    『僕は精神が好きだ』で、民本主義や人道主義、社会主義、無政府主義への好き嫌いを語りつつ、精神の爆発としての行為を称揚する場面。

    出典:僕は精神が好きだ ↗

  9. 09自由
    俺はもう俺の鎖を鋳ることはやめねばならぬ。

    読み方 鋳る(いる)

    意味
    自分で自分の鎖を鋳て縛るのをやめ、既存の現実を打破して新しい自己と現実を創造すべきだという決意。
    読み解き
    「鎖を鋳る」は自ら進んで束縛を生み出す比喩で、受動的抑圧だけでなく自己拘束からの解放を訴える点に注目。
    背景
    『鎖工場』で、プロシャ人民の現実を必然と見る考えに対し、自ら鎖を鋳る状態をやめて新たな自己を築くべきだと論じる場面。

    出典:鎖工場 ↗

  10. 10芸術
    美はただ乱調にある。
    意味
    従順な秩序より、抑圧に抗って生じる乱れの中に美を見いだす、と大杉は言う。
    読み解き
    無秩序一般の称賛ではなく、権威や支配への反抗を美と結びつけた大杉の思想的主張。
    背景
    『生の拡充』で、征服と支配への反逆を人間の生の広がりとして捉え、美のあり方を論じる。

    出典:生の拡充 ↗

出典と説明について

意味・読み解き・背景にはAIを使用しています。引用は公開された翻刻本文と照合していますが、原本との逐字照合や専門家による校閲は行っていません。