歴史

西田幾多郎の名言・言葉10選

西田幾多郎はどんな人?

石川県出身の哲学者。西洋哲学に比肩する独創性で「善の研究」を著し、純粋経験から場所の論理へと展開、歴史的実在を絶対矛盾的自己同一として捉えた。

人物紹介:青空文庫・作家別作品リスト ↗

名言と残された言葉

10件を表示中

  1. 01仕事
    しかし人間の仕事は人情ということを離れて外に目的があるのではない、学問も事業も究竟の目的は人情のためにするのである。

    読み方 究竟(くっきょう)

    意味
    学問や事業の成果も、最後には人への思いやりや感情に結びつくべきだという考え。
    読み解き
    仕事を人情から切り離さず、人情自然の美を忘れる者を卑しむべきとする点に注意。
    背景
    「我が子の死」で、ゲーテが子の死後も仕事を続けた例を引きつつ、仕事と人情の関係を論じる場面。

    出典:我が子の死 ↗

  2. 02人生
    特に高潔なる精神的要求より離れて、単に幸福ということから考えて見たら、凡て人生はさほど慕うべきものかどうかも疑問である。
    意味
    幸せかどうかだけで人生の価値を測ると、生きることを無条件に望ましいとは言えないという問い。
    読み解き
    幸福を基準に人生を測ることへの疑いと、生の価値の相対化に注目。
    背景
    「我が子の死」で、子の死を幸福の観点から相対化し、生の価値を問い直す場面。

    出典:我が子の死 ↗

  3. 03思想
    本当に物事を考えて真に或物を掴めば、自ら他によって表現することのできない言表が出て来るものである。

    読み方 言表(げんぴょう)

    意味
    本当に物事を考えて真に何かをつかめば、他では表現できない独自の言表が自ずと出てくるものだと述べる。
    読み解き
    思考の深さが独自の表現を生むという主張で、国語の自在性を思考と結びつける点に注目。
    背景
    「国語の自在性」で、日本語の特質と思考・表現の関係を論じ、独自の言表の生成に触れる場面。

    出典:国語の自在性 ↗

  4. 04思想
    我々は抽象的意識的自己を否定した所、身心一如なる所に、真の自己を把握するのである。

    読み方 身心一如(しんじんいちにょ)

    意味
    頭の中で考える自分だけでなく、身体と心が一つになったところに本当の自己を見るという意味。
    読み解き
    意識的自己の否定と身心一如の自己把握という逆説的な自己論に注意。
    背景
    「デカルト哲学について」で道元の言葉を引き、実践的自己の自覚から哲学を考え直す場面。

    出典:デカルト哲学について ↗

  5. 05人格
    我々は何処までも超越的なる一者に対することによって、真の人格となるのである。

    読み方 一者(いっしゃ)

    意味
    人は自分だけで完結せず、自分を超えるものとの関係を通じて人格を成り立たせるという考え。
    読み解き
    超越的一者への関係が人格形成の根拠であり、同時に隣人へのアガペーに通じる点に注目。
    背景
    「絶対矛盾的自己同一」で宗教と文化の関係を論じ、超越的一者と人格の成立を説く場面。

    出典:絶対矛盾的自己同一 ↗

  6. 06思想
    私は古来の伝統の如く、哲学は真実在の学と考えるものである。

    読み方 真実在(しんじつざい)

    意味
    哲学は、世界に本当にあるものの在り方を問う学問だという意味。
    読み解き
    哲学を単なる認識論に還元せず、存在論として捉える伝統的立場の確認に注意。
    背景
    「デカルト哲学について」で、対象認識の立場を超えて哲学の本質を真実在の学とする場面。

    出典:デカルト哲学について ↗

  7. 07思想
    然るに五十近くになって、俄にアリストテレスが自分に生きて来たように思われ、アリストテレスから多大の影響を受けた。私は思う、書物を読むということは、自分の思想がそこまで行かねばならない。一脈相通ずるに至れば、暗夜に火を打つが如く、一時に全体が明となる。偉大な思想家の思想が自分のものとなる、そこにそれを理解したといい得るようである。
    意味
    自分の思索が深まることで、それまで分からなかった思想家の書物が生きた意味を持ち、理解へつながる。
    読み解き
    字面を追うだけでなく、自分の思索と著者の思想が通じ、その思想を自分のものにする読書を説く。
    背景
    『読書』で、三十歳を過ぎて読んだアリストテレスが、五十歳近くになって急に身近に感じられた経験を振り返る。

    出典:読書 ↗

  8. 08思想
    日本語は何に適するか。私はなおかかる問題について考えて見たことはないが、一例をいえば、俳句という如きものは、とても外国語には訳のできないものではないかと思う。それは日本語によってのみ表現し得る美であり、大きくいえば日本人の人生観、世界観の特色を示しているともいえる。
    意味
    日本語に適した表現の一例として俳句を挙げ、その美に日本人の人生観や世界観の特色を見る。
    読み解き
    翻訳が不可能だと実証する文ではなく、日本語固有の表現の美についての西田自身の考え。
    背景
    文化と言語の関係を論じ、日本語の特色を俳句に見ながら、さらに雄大な文学や深い哲学を生む努力を求める。

    出典:国語の自在性 ↗

  9. 09社会
    私と汝との人格的対立も、社会的発展から出て来るのである。

    読み方 汝(なんじ)

    意味
    私と汝との人格的対立も社会的発展から出てくるのであり、子供の自己意識も社会的関係から発展するのだと述べる。
    読み解き
    自分と他者が向き合う関係も、社会の中で形づくられるという見方。
    背景
    「絶対矛盾的自己同一」で、行為の社会的性格を論じ、人格的対立や自己意識の社会的起源を説く場面。

    出典:絶対矛盾的自己同一 ↗

  10. 10思想
    科学的否定とは、行為的直観の立場から我々の自己の因襲的な先入見、独断を否定することでなければならない。

    読み方 行為的直観(こういてきちょっかん)・因襲的(いんしゅうてき)

    意味
    科学では、慣習から生まれた思い込みを実践に照らして疑う必要があるという主張。
    読み解き
    否定を単なる分析や懐疑に還元せず、行為的直観に基づく独断の打破とする点に注意。
    背景
    「デカルト哲学について」で、真理探求を否定的分析・懐疑的自覚とし、科学的否定の意味を論じる場面。

    出典:デカルト哲学について ↗

出典と説明について

意味・読み解き・背景にはAIを使用しています。引用は公開された翻刻本文と照合していますが、原本との逐字照合や専門家による校閲は行っていません。