歴史
宮本百合子の名言・言葉11選
宮本百合子はどんな人?
宮本百合子は小説家・評論家です。文学、女性の生活、社会について多くの文章を残しました。
名言と残された言葉
11件を表示中
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01芸術
つまらない、という上は、読者が何か文学から求めているものがほかにあり、しかもそれが満たされていないところから湧く声である。
- 意味
- 小説がつまらないという不満には、読者が文学に期待しながら満たされていない要求が表れている。
- 読み解き
- 不満を無関心と同一視せず、その背後にある読者の期待を読む言葉。
- 背景
- 「大人の文学」をめぐる議論の中で、小説への不満を文学への関心の衰えだけで説明する見方を問い直している。
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02芸術
作家が社会化し、大人になるということは単に踏む土と聞く音が変り、異常事の只中に在るというだけでは尽されない。
読み方 只中(ただなか)
- 意味
- 作家が社会への理解を深めて成熟するには、特別な現場へ行って経験するだけでは足りない。
- 読み解き
- 現場経験を否定するのでなく、経験だけで成熟したとする判断を戒めている。
- 背景
- 戦線のルポルタージュを検討し、現場経験だけでは現実を深く捉えた文学にならないことを論じている。
出典:明日の言葉 ↗
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03人生
人間は人間らしく誰にも十分に生きるべきだし、そういう風に生きてよいものなのだという感情は、家庭の空気の様々な変化を貫いて流れていたと思う。
- 意味
- 誰もが人間として十分に生きるべきであり、そう生きてよいという肯定が家庭の底に流れていた。
- 読み解き
- 何でも好き勝手にしてよいという意味ではなく、人間らしく生きることの肯定。
- 背景
- 両親が型にはまった家庭教育を避け、大人も子供も生活を共にした家庭のあり方を振り返っている。
出典:親子一体の教育法 ↗
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04教育
どういう時代でも、抽象的な家庭教育などというものはなくて、畢竟は親たちの生きてゆく日々が家全体の空気として微妙に生々しく作用してゆくものなのだろうと思う。
読み方 畢竟(ひっきょう)
- 意味
- 家庭教育は独立した理念だけで成り立たず、親の日々の生き方が家庭の雰囲気を通じて子供に働く。
- 読み解き
- 教育方針は不要という断定ではなく、日々の暮らしが及ぼす影響を述べている。
- 背景
- 『親子一体の教育法』で、色あせた袴を仕立て直して着せられた経験など、家庭の思い出から親の日常生活の影響を振り返る。
出典:親子一体の教育法 ↗
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05人生
私たち日本の女性が今日めいめいの生活にもっている理想と現実とは非常に複雑な形で互に矛盾しからみあっている。しかもその矛盾や葛藤の間から、私たちの二度とくりかえすことのない人生の一日一日が生み出され、歴史は発展しつつある。
読み方 葛藤(かっとう)
- 意味
- 理想と現実の矛盾や葛藤のただ中から、かけがえのない日々が生まれ、歴史も動いていく。
- 読み解き
- 葛藤の中でも日々と歴史は進む。一方で、現実の変化の速さが行動の意味を考える時間を奪うという問題へ続く。
- 背景
- 『幸福について』のあとがきで、女性たちの生活にある希望と困難を、一人ひとりの人生と歴史につなげて考える。
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06芸術
他の人々が精神こめて、一生かかって芸術化した世界は、これほどどっさりあるのに、こんな小さい自分の人生であっても、やっぱりほかの誰にもかかれていず、自分しか書けないことがあるのだ、という発見こそ、その人を謙遜な勇気にふるいたたせ、人生の豊富さと人間社会の歴史の貴重さに感動させる。
読み方 謙遜(けんそん)
- 意味
- 多くの傑作があっても、自分にしか書けない人生があると気づくことが、創作する勇気を生む。
- 読み解き
- 書く技術の習得だけでなく、自分の社会的・歴史的な人生の固有性に気づくことを重んじる。
- 背景
- 『新しい文学の誕生』で、読書を重ねた人が自分で書き始める理由を、自分の人生を発見する喜びとして説明する。
出典:新しい文学の誕生 ↗
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07芸術
リアリズムが人間の芸術表現にとって大地のような性質だということは、すべての架空な物語、幻想をとりあげてしらべてみるとわかる。
- 意味
- 幻想や架空の物語も、読者が実在感を持って受け止められる現実性に支えられている。
- 読み解き
- 空想を排除する主張ではなく、空想にも作品内での確かな実在感を求めている。
- 背景
- リアリズムを文学の強固な手法と捉え、幻想や虚構にもそれ自身の現実性を与える必要があると論じている。
出典:新しい文学の誕生 ↗
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08芸術
工場や農村で実際に働き、ブルジョア、地主の搾取と闘いながら、その体験を文学の形にあらわすところにこそ婦人通信員のねうちと力はあるのです。
読み方 搾取(さくしゅ)
- 意味
- 働く女性の通信員の価値と力は、労働や搾取との闘いで得た自らの経験を文学に表すことにある。
- 読み解き
- 体験一般を称賛する言葉ではなく、労働と階級的な闘いを文学にする主張。
- 背景
- 工場や農村の女性たちに、自分たちの暮らしと闘いを自分たちの筆で伝えるよう呼びかけている。
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09社会
戦争は殺すということについて英雄心をもたせ、優越感を与えてきた。
- 意味
- 戦争は人を殺す行為に英雄としての誇りや優越感を結びつけ、殺すことへの感覚を鈍らせてきた。
- 読み解き
- 英雄心を肯定しているのではなく、殺人を誇りに変える戦争の作用への批判。
- 背景
- 『浦和充子の事件に関して』で、戦後にも残る殺人への無感覚を批判し、基本的人権の問題として考える。
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10思想
プロレタリアートの文学に、まず階級性のはっきりしないことは困る。
- 意味
- 労働者階級の文学を掲げるなら、どの階級の立場に立つ作品なのかを明確にする必要がある。
- 読み解き
- 文学全般への無条件の規則ではなく、プロレタリア文学の目的に即した要求。
- 背景
- プロレタリア文学の表現を検討し、啓蒙に用いる物語で階級的立場が曖昧になる問題を論じている。
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11芸術
プロレタリア文学の形式の多様化の一つとして、われわれに求められているのは、愉快な階級的哄笑を爆発させるプロレタリア諷刺劇、又は諷刺小説、詩である。
読み方 哄笑(こうしょう)・諷刺(ふうし)
- 意味
- 労働者階級の文学の表現を豊かにするには、階級的な立場から快活な笑いを生む風刺作品も必要だ。
- 読み解き
- 単なる気晴らしの笑いではなく、階級的な視点を持った風刺表現を求めている。
- 背景
- プロレタリア文学の形式を多様にする課題として、笑いを生む風刺劇や小説、詩の創作を求めている。
出典と説明について
意味・読み解き・背景にはAIを使用しています。引用は公開された翻刻本文と照合していますが、原本との逐字照合や専門家による校閲は行っていません。