歴史
三木清の名言・言葉13選
三木清はどんな人?
京都大学を卒業後、ドイツ・フランスに留学しハイデッガーらに師事。帰国後はマルクス主義哲学や西田哲学を研究した。1930年に治安維持法違反で起訴され、1945年には反戦容疑で再度逮捕。終戦を迎えたが釈放されず、獄中で亡くなった。著書に「人生論ノート」「哲学ノート」などがある。
名言と残された言葉
13件を表示中
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01人生
自分の不幸を不成功として考えている人間こそ、まことに憐れむべきである。
- 意味
- 成功と幸福、不成功と不幸を同一視する近代の風潮を批判し、自分の不幸を不成功と捉える人間こそ哀れであると述べている。
- 読み解き
- 幸福を成功と同一視する考え方への警鐘であり、現代の成果主義にも通じる視点として注目される。
- 背景
- 「人生論ノート」の中で、成功のモラルが非宗教的で近代精神に相応することを論じ、幸福と成功の混同を問題にしている箇所。
出典:人生論ノート ↗
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02自由
理性の自覚に基いて人間は真に自由になる。
- 意味
- 主観的な自由を否定し、自己の内なる普遍的な理性を自覚することによって人間は真に自由になると説いている。
- 読み解き
- 自由を単なる主観的気ままではなく、普遍的な理性に基づくものと捉える点が誤読されやすい。
- 背景
- 「哲学入門」で、客観的知識の条件として普遍妥当性を論じ、個人的立場や民族的立場を超える理性の自覚に言及する場面。
出典:哲学入門 ↗
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03思想
道徳においては私自身の真理が問われているのである。
- 意味
- 道徳的真理は人間一般の抽象的本質ではなく、私自身の主体的な真実が問われるものであり、それは他者の呼びかけに応えることだと述べている。
- 読み解き
- 他人に当てはめる規則を述べるのではなく、自分が他者の呼びかけにどう応えるかを問う言葉。
- 背景
- 「哲学入門」で、道徳的真理を人間の真理として論じ、我と汝の関係における応答としての人間のまことを説明する場面。
出典:哲学入門 ↗
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04教育
読書の必要はただ一冊の本の人間にならないために、云い換えれば、一面的な人間にならないために、存在するのである。
- 意味
- 読書の必要性は、一冊の本だけに依存した一面的な人間にならないためにあり、多読によって世界全体の生活と思想への見通しを得るためだと述べている。
- 読み解き
- 多読を勧めつつ、単なる量ではなく視野の広さを目的としている点が誤解されやすい。
- 背景
- 「如何に読書すべきか」で、多読の意義を説き、賢者は一冊の本の人間を恐れるという諺を引いて読書の必要性を論じる場面。
出典:如何に読書すべきか ↗
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05思想
本は道具と同じように使うべきものだということをしっかり頭に入れることが書物に対する倫理である。
- 意味
- 本を尊重するだけでなく、道具と同じように使いこなすことを学ぶべきだという書物に対する倫理を主張している。
- 読み解き
- 本を愛することと使うことの違いを明確にし、実用的な読書態度を促している点に注目。
- 背景
- 「書物の倫理」で、本を尊重する美徳に触れつつ、より大切なのは本を使うことだと論じ、文庫の使われ方を例に説明する場面。
出典:書物の倫理 ↗
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06社会
言葉は人間存在の社会性の基礎であるとともにその個人性の基礎である。
- 意味
- 言葉は人間存在の社会性と個人性の双方の基礎であり、表現は他者に向かう根本構造を持つと述べている。
- 読み解き
- 言葉を社会的かつ個人的なものとする両面性の指摘が、現代のコミュニケーション論にも通じる。
- 背景
- 「解釈学と修辞学」で、人間が言葉とともに社会から独立のものとして生まれることを論じ、表現の根本的構造を説明する場面。
出典:解釈学と修辞学 ↗
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07思想
あたかも美醜が芸術に属する価値であり、善悪が道徳のになう価値であるように、真偽は思想の有する価値である。
- 意味
- 真偽は美醜や善悪と並ぶ価値であり、思想に固有の価値であると哲学的に整理している。
- 読み解き
- 美醜・善悪・真偽を並べ、思想を判断する際の真偽の位置づけを示している。
- 背景
- 「危機における理論的意識」で、思想を真偽の面から考察し、真偽を思想の「価値」として位置づける場面。
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08人格
役割における人間の意味を超えた個性が人格といわれるものである。
- 意味
- 役割を超えた個性的な存在に人格の本質があり、人格は抽象的に共通なものではなく超越的意味をもつと述べている。
- 読み解き
- 人格を役割から区別する考え方は、現代のアイデンティティ論にも示唆を与える。
- 背景
- 「哲学入門」で、個性と専門家の意味を区別し、人間の人格が役割における意味を超えることを論じる場面。
出典:哲学入門 ↗
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09自由
真に旅を味い得る人は真に自由な人である。
- 意味
- 真に旅を味わえる人は真に自由な人であり、旅は人を賢くも愚かにもすると述べている。
- 読み解き
- 旅を単なる移動ではなく、自由や人間理解に関わる経験として捉えている点が重要。
- 背景
- 「人生論ノート」で、動きながら止まる旅の境地を説き、人間到る処に青山ありという言葉を引いて旅の意義を論じる場面。
出典:人生論ノート ↗
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10人生
人生においては蓋然的なものが確實なものである。
読み方 蓋然的(がいぜんてき)・確實(かくじつ)
- 意味
- 人生では結果が確定していなくても、人は相手の行動への期待を前提に生活する。確率的な期待こそが確かな現実だという意味。
- 読み解き
- 「蓋然的」は、必ずそうなるとは言えないが、そうなる可能性があること。ここでは人と人との期待を指す。
- 背景
- 「人生論ノート」で、与えることと取ることの相互期待を論じ、人生が蓋然的なものの上に成り立つと説く場面。
出典:人生論ノート ↗
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11思想
一見無駄に思われるような部分からひとは思い掛けぬ真理を発見するに至ることがある。
- 意味
- 古典的な書物には一見無駄に見える部分があり、そこから思いがけない真理を発見できることがあると述べている。
- 読み解き
- 効率重視の読書に対して、一見無駄な部分にこそ真理が潜むという示唆が注目される。
- 背景
- 「如何に読書すべきか」で、古典を緩やかに繰り返し読むことの重要性を説き、無駄に見える部分の価値を論じる場面。
出典:如何に読書すべきか ↗
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12教育
ひとは技術において自己の主観的な意欲を制し、これを客観的なものにすることを学ぶのであって、技術が道徳的教育的意味をもっているのも、そのためである。
- 意味
- 技術とは主観的な意欲を制して客観化する営みであり、それゆえ技術に道徳的・教育的意味があると論じている。
- 読み解き
- 技術を単なる手段ではなく、人間形成に関わるものとして捉える点が重要である。
- 背景
- 「哲学入門」で、技術における人間の意欲が客観的意味をもつべきことを説き、技術の道徳的教育的意義に言及する場面。
出典:哲学入門 ↗
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13社会
個人は社会のために存在するというだけでは済まされない。
- 意味
- 個人は社会のために存在するというだけでは済まされず、政治の論理とヒューマニズムの論理の相克が歴史の悲劇を生むと述べている。
- 読み解き
- 個人を社会の手段としないヒューマニズムの主張は、現代の政治倫理にも通じる。
- 背景
- 「政治の論理と人間の論理」で、革命の功労者が次々と倒される例を挙げ、政治の論理の非情性とヒューマニズムの不一致を論じる場面。
出典と説明について
意味・読み解き・背景にはAIを使用しています。引用は公開された翻刻本文と照合していますが、原本との逐字照合や専門家による校閲は行っていません。