歴史

北原白秋の名言・言葉10選

北原白秋はどんな人?

北原白秋は、福岡県柳川に生まれた詩人・童謡作家・歌人である。上京後、「明星」「スバル」などに短歌や詩を発表し、鈴木三重吉の「赤い鳥」で童謡面を担当して日本の創作童謡に新分野を開拓した。代表作に歌集「雲母集」、童謡集「からたちの花」などがある。

人物紹介:青空文庫・作家別作品リスト ↗

名言と残された言葉

10件を表示中

  1. 01芸術
    自然を言葉の上だけで強調してはならない。
    意味
    自然を言葉の上だけで強調せず、呼吸のようにおのずと流れ出る言葉で表すべきだ。
    読み解き
    自然を題材にすることへの否定ではなく、言葉だけで強調する態度への戒め。
    背景
    弾みのついた言葉が際限なく跳ね上がることを戒め、呼吸のように流れる表現を求める。

    出典:雀の卵 ↗

  2. 02芸術
    真の愛、真の雋鋭なる官感を通じて世の真実相に徹する時、真の生命は初めてその神秘の光を放ち、歌も愈々真の象徴に達する。

    読み方 雋鋭(しゅんえい)

    意味
    深い愛と鋭い感覚で現実の真相を捉えるとき、生命は神秘の光を放ち、歌は真の象徴に達する。
    読み解き
    神秘や象徴を現実からの逃避とせず、現実を深く捉えることから生まれると見る。
    背景
    現実の姿を離れて美や寂はないと述べ、物のあわれを知ることと象徴表現との関係を論じる。

    出典:雀の卵 ↗

  3. 03芸術
    愛の芸術と云ふものは決して愛そのものの概念を蕪雑に演述したものでは無くて、愛そのものを芸術として真に体現したものに外ならぬ。

    読み方 蕪雑(ぶざつ)・演述(えんじゅつ)

    意味
    愛の芸術とは、愛についての考えを雑然と述べるものではなく、愛そのものを作品に体現するものだ。
    読み解き
    愛を題材に掲げるだけでは足りず、作品の表現そのものに愛が現れることを求める。
    背景
    一点を描くためにも長く苦心する芸術家を挙げ、詩の働きの深さと表現の苦しみを語る。

    出典:雀の卵 ↗

  4. 04自然
    風流が風流に了らず、真に自然に還つて、一木一草の有るが儘におのれをその中に置く、さうした自然に任せた、あなたまかせの境地こそ真の芸術では無からうか。

    読み方 一木一草(いちぼくいっそう)

    意味
    風流にとどまらず、草木のあるがままの自然の中に身を置き、自然に任せる境地こそ真の芸術ではないか。
    読み解き
    「あなたまかせ」は、ここでは自然に身を委ねる境地を指し、他人任せの勧めではない。
    背景
    芭蕉や光悦らへの憧れを述べ、その境地に近づきたいという自らの芸術上の願いを語る。

    出典:雀の卵 ↗

  5. 05芸術
    静観と沈勇、かうした心状に於て私たちは初めてまことの詩の道に立つことが出来るのである。

    読み方 静観(せいかん)・沈勇(ちんゆう)

    意味
    静かに物事を見つめる態度と、落ち着いた勇気を備えてこそ、本当の詩の道に立つことができる。
    読み解き
    静観はただ傍観することではなく、落ち着いた勇気と組み合わせて説かれている。
    背景
    震災と相次ぐ余震に脅かされた経験を記す『竹林生活』で、非常時に静かに見つめ、勇気を保つことを詩の道にも結び付ける。

    出典:竹林生活 ↗

  6. 06人格
    驚きを驚きとし、恐れを恐れとして正しく恥ぢ、正しく省みる事に於て私たちは初めて救はれるであらう。

    読み方 省みる(かえりみる)

    意味
    驚きや恐れに直面した自分たちのあり方を正しく恥じ、省みることで、初めて救いに近づけると説く。
    読み解き
    恐れを無条件に肯定するのではなく、非常時の自分たちの行動を厳しく問い直す言葉。
    背景
    『竹林生活』で、震災の烈震と余震に脅かされた経験から自省を説き、後に噂や武装を含む非常時の混乱を描く。

    出典:竹林生活 ↗

  7. 07信仰
    省れば人間の心は浅ましく仰ぎ見すれば涙である。

    読み方 省れば(かえりみれば)

    意味
    自分の心を省みるとその浅ましさを感じ、神を仰ぎ見ると涙がこぼれる。
    読み解き
    人間への絶望だけを述べた言葉ではなく、祈りや感謝へ続く自己省察である。
    背景
    人が自らを責め苦しむ理由を問い、己の至らなさを恥じ、慈悲にすがって祈る心を語る。

    出典:愛の詩集 ↗

  8. 08芸術
    詩が散文でない限りより一層のリズムの純化を私は君に欲する。
    意味
    詩が散文とは異なるものである以上、あなたにはリズムをさらに磨き澄ませてほしい。
    読み解き
    技巧を飾りとする要求ではなく、詩としての言葉の調子を磨くよう促す批評。
    背景
    相手の自然でなだらかな語りを認めつつ、言葉が流れすぎると指摘し、音律の工夫を求める。

    出典:愛の詩集 ↗

  9. 09芸術
    表現なぞはどうでもいいと云ふ人があるが、それはあまりに詩の徳詩の妙といふものを知らない人の言葉である。
    意味
    詩では表現の仕方が欠かせず、それを軽んじる人は詩の働きを理解していないと批判する。
    読み解き
    単に言葉を飾る勧めではなく、表現にまで心を尽くす創作姿勢を説いている。
    背景
    『雀の卵』で、自身の推敲経験を踏まえ、詩の内容と表現を切り離せないものとして論じる。

    出典:雀の卵 ↗

  10. 10芸術
    日本に生れて日本の言葉の本質さへ知らない人が多いのは驚くべきである。
    意味
    歌を作る人の中にも、日本語の本質を知らずに言葉を粗雑に扱う人が多いと白秋は批判する。
    読み解き
    当時の歌作りへの批評であり、現代の日本人全体を評価した言葉ではない。
    背景
    『雀の卵』で、歌人たちが言葉を軽く振り回し、その働きを損なっていると論じる箇所。

    出典:雀の卵 ↗

出典と説明について

意味・読み解き・背景にはAIを使用しています。引用は公開された翻刻本文と照合していますが、原本との逐字照合や専門家による校閲は行っていません。