歴史
井上円了の名言・言葉10選
井上円了はどんな人?
井上円了は『迷信解』『妖怪学』などで、迷信や不思議な現象を調べ、説明しようとした著述家です。
名言と残された言葉
10件を表示中
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01人生
けだし、人生には吉事もあれば凶事もありて、いかなる王公貴人といえども、生涯不幸なく、幸福のみをうくることはできぬ。
読み方 吉事(きちじ)・凶事(きょうじ)
- 意味
- 人生には幸運も不運もあり、どれほど身分の高い人でも幸福だけを受け続けることはできない。
- 読み解き
- 不幸をただ受け入れよという教えではなく、続く文章では努力を勧めている。
- 背景
- 家相によって災難を避けようとする考えを批判し、幸福のためには実際の努力が必要だと論じている。
出典:迷信解 ↗
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02信仰
もし、不道徳の心をもって己の私欲を満たさんとて祈願をしたりとも、神仏はこれを助くるどころでなく、いたく罰するが当然である。
読み方 私欲(しよく)
- 意味
- 道徳に背いて自分の欲望を満たすために祈っても、神仏の助けを期待することはできない。
- 読み解き
- 祈願そのものの否定ではなく、私欲のために神仏を利用する態度への批判である。
- 背景
- 祈願には誠意が必要だと述べ、神仏の力を借りて自分だけ利益を得ようとする態度を批判している。
出典:迷信解 ↗
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03人生
人間は生きているに衣食住が一番大切であると申すけれども、衣食住よりモット大切のものは、安心するということであります。
- 意味
- 人間が生きるには衣食住が必要だが、それ以上に心の不安を解いて安らぐことが大切である。
- 読み解き
- ここでの安心は、生死への疑問に関わる心の安らぎまで含んでいる。
- 背景
- 生死や災難への疑問から妖怪研究を志したと述べ、人間は衣食住だけでは満足できないと論じている。
出典:おばけの正体 ↗
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04社会
むしろ、重箱のすみを楊子でほじくるように、隅から隅まで迷心の大掃除をいたし、もって人をして安心させてやりたいものであります。
読み方 楊子(ようじ)・迷心(めいしん)
- 意味
- 迷いに基づく思い込みを細部まで取り除き、人々が心安らかに暮らせるようにしたい。
- 読み解き
- 細かい点への言いがかりを勧める比喩ではなく、迷心を徹底して除く決意である。
- 背景
- 迷心は多様な妖怪現象に関わり、個人の利害にも国家の盛衰にも影響するため放置できないと論じている。
出典:おばけの正体 ↗
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05思想
ゆえに、我人のたのむべくよるべく安心すべきものは、天地の大道を離れて、決してそのほかに求むることはできませぬ。
読み方 我人(われひと)
- 意味
- 心から頼って安らぐための根拠は、天地を貫く根本の道理を離れたところには求められない。
- 読み解き
- 天地の大道は個別の吉凶占いを指さず、迷信を吟味する根本の道理を指している。
- 背景
- 天地の根本道理を究めれば迷信の頼りなさが分かると説き、生死の迷いを解く研究へ読者を誘っている。
出典:おばけの正体 ↗
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06思想
凡夫の心より真と思うことは仏の目にては偽と見、凡夫の偽は仏の真なりとすれば、釈迦、阿弥陀が嘘を言うとは、凡夫の所見より定めたるものに過ぎぬ。
読み方 凡夫(ぼんぷ)・所見(しょけん)
- 意味
- 凡夫と仏とで真偽の基準が異なるなら、凡夫が嘘と判断しただけで仏の言葉を偽りとは決められない。
- 読み解き
- 立場次第で何でも真実になるという話ではなく、研究で判断の基準を吟味すべきだという議論。
- 背景
- 『おばけの正体』で、妖怪をめぐる世間と研究者の判断の違いを、仏と凡夫を詠んだ狂歌にたとえる。
出典:おばけの正体 ↗
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07科学
たとい、いかに巧妙なる予言者といえども、少しも事情の見るべきものなくして、よく予言するということはできません。
- 意味
- どれほど予言が巧みな人でも、判断の手掛かりとなる事情が全くなければ予言はできない。
- 読み解き
- 予言者の能力を保証する言葉ではなく、的中の背後にある手掛かりを問う主張である。
- 背景
- 予言の的中例を調べる必要を説き、人相見も質問や容貌の観察によって事情を知ると説明している。
出典:妖怪学一斑 ↗
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08人格
心がたしかになるから、すべて事物を判断する上についても、その目的、方法をあやまることが少ない。
- 意味
- 心が安定していれば、物事を判断するときにも、目指すところや進め方を間違えにくくなる。
- 読み解き
- 成功が必ず次の成功を生むという保証ではなく、心の安定が判断に及ぼす作用を説く。
- 背景
- 不幸が判断を乱して失敗を重ねさせる一方、成功による安心は次の判断を確かにすると論じている。
出典:妖怪学一斑 ↗
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09信仰
宗教上の説は、これを物理的、心理的の上に考うるに、もとよりそのいずれにも属すべきものにあらず。なんとなれば、宗教は相対を離れたる絶対を説くものなればなり。
- 意味
- 宗教は相対を離れた絶対を説くので、物理的・心理的な領域のどちらにも属さないと位置づける。
- 読み解き
- 宗教と科学の対象をどう分けるかについての、円了自身の哲学的な立場を述べている。
- 背景
- 『迷信と宗教』で、宗教が扱う絶対と、物理・心理が扱う相対の領域を区別し、宗教の種類を論じる。
出典:迷信と宗教 ↗
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10思想
宗教の本体は無限絶対、不可思議の上にありとするも、その現象作用の物心有限の範囲内に発顕するときは、これすでに理内の理にして、物理的および心理的説明によりて考究し得べきものとす。
読み方 考究(こうきゅう)
- 意味
- 宗教の根本を不可思議なものと考えても、心や物に現れた働きは物理や心理の説明によって研究できる。
- 読み解き
- 宗教のすべてを科学で説明できるという断言ではなく、本体と現れた働きを区別した考え。
- 背景
- 『迷信と宗教』で、神秘や天啓について、宗教の本体と、人の心や物に現れる作用とを分けて考える。
出典:迷信と宗教 ↗
出典と説明について
意味・読み解き・背景にはAIを使用しています。引用は公開された翻刻本文と照合していますが、原本との逐字照合や専門家による校閲は行っていません。