歴史
萩原朔太郎の名言・言葉10選
萩原朔太郎はどんな人?
群馬県前橋市生まれの詩人。口語体の自由詩にとぎすまされた感覚的表現をもちこみ、新しい詩風を確立した。詩集『月に吠える』『青猫』、短編小説『猫町』などを残した。
名言と残された言葉
10件を表示中
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01思想
ギリシアの神話にある美少年ナルチスは、自分の青春の姿を鏡に映して、惚々と眺め暮していたということであるが、芸術家という人種は、原則として皆一種の精神的ナルチスムスである。
読み方 ナルチス(なるちす)・惚々と(ほれぼれと)・ナルチスムス(なるちすむす)
- 意味
- ギリシア神話の美少年ナルキッソスは自分の姿を鏡に映して見とれていたが、芸術家も原則として皆一種の精神的ナルシシズムである。
- 読み解き
- 芸術家の自己愛をナルシシズムと重ねるが、単なる自己陶酔ではなく、心の鏡に永遠の美少年を映そうとする精神性を指す点に注意。
- 背景
- 『老年と人生』で、文学者が自殺する動機を論じる場面。一般人の理解を超える芸術家の心理を説明するためにナルキッソス神話を引いている。
出典:老年と人生 ↗
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02人生
青年の考える人生というものは、常に主観の情念にのみ固執しているところの、極めて偏狭なモノマニア的のものである。
読み方 モノマニア的(ものまにあてき)
- 意味
- 青年が考える人生は、常に主観の情念だけに固執する極めて偏狭なモノマニア的(偏執的)なものである。
- 読み解き
- 若い頃の強い情念を、人生全体を見る余裕を欠く偏った見方として批判している。
- 背景
- 『老年と人生』で、若い時の生活の苦しさは精神上の余裕のなさに起因すると論じ、青年の人生観の偏狭さを指摘する場面。
出典:老年と人生 ↗
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03思想
真の孤独生活といふことは、到底人間には出来ないことだ。
- 意味
- 真の孤独生活を送ることは、人間には到底できないことだ。
- 読み解き
- 孤独を賛美するのではなく、人間の社会的本性を冷静に見つめた言葉。天才でさえ完全な孤独は不可能だという皮肉が込められている。
- 背景
- 『僕の孤独癖について』で、孤独は天才の特権というショーペンハウエルの例を引きながら、人間は完全な孤独には耐えられないと論じる場面。
出典:僕の孤独癖について ↗
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04社会
日本で真に音楽の解つてゐる人々は、あの演奏会に集まるハイカラの青年や淑女でなく、実は市井でハーモニカを吹いてる商店の小僧たちである。
読み方 ハイカラ(はいから)
- 意味
- 日本で真に音楽を理解しているのは、演奏会に集まるおしゃれな青年や淑女ではなく、実は街でハーモニカを吹いている商店の小僧たちである。
- 読み解き
- 演奏会の客より街で自ら演奏する人に音楽への理解を見いだす、当時の音楽文化への批評。
- 背景
- 『ラヂオ漫談』で、音楽に対する文化的虚栄心や官僚趣味を批判し、民衆の中にこそ健全な音楽の将来があると論じる場面。
出典:ラヂオ漫談 ↗
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05思想
殆ど多くの詩人等は、何が真に自由詩であり、何が散文であるかの、判別さえも持っていない。
- 意味
- ほとんどの詩人たちは、何が真に自由詩であり何が散文であるかの区別さえも持っていない。
- 読み解き
- 詩の本質を厳密に定義しようとする朔太郎の詩論の核心。自由詩の創作以前に評論的認識が必要だと主張している。
- 背景
- 『詩の原理』で、現代詩壇の常識が曖昧で認識が欠如していると批判し、自由詩と散文の区別の必要性を説く場面。
出典:詩の原理 ↗
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06社会
今日の詩人諸君が知るべきことは、実に我々の今の社会に、真の「散文」が生れていないと言う事である。
- 意味
- 今日の詩人たちが知るべきことは、実に我々の今の社会に真の「散文」が生まれていないということである。
- 読み解き
- 詩と散文の関係を逆転させて考える点がユニーク。散文の未熟さが自由詩の質を低下させているという洞察。
- 背景
- 『詩の原理』で、詩の言語以前に日常語を芸術化し散文学を築くべきだと論じ、詩作より散文創造が急務だと説く場面。
出典:詩の原理 ↗
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07人格
人格の實相は、實に矛盾そのものである。
- 意味
- 人格の実相は、まさに矛盾そのものである。
- 読み解き
- 一人の人間に矛盾した面が同居するという見方。人格を一つの論理で説明しきれないと述べている。
- 背景
- 『非論理的性格の悲哀』で、具体的事実は論理的であり得ず、特に人格ほど非論理的なものはないと論じ、ドストエフスキイを例に挙げる場面。
出典:非論理的性格の悲哀 ↗
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08教育
今の時代の教育者は、昔のやうに子供の夢を冷笑し、童話精神を殺戮してはならないのである。
- 意味
- 今の時代の教育者は、昔のように子供の夢を冷笑したり、童話精神を殺したりしてはならない。
- 読み解き
- 童話精神と科学の発展を対立させず、想像力が未来の発明家や科学者を育てるとする教育観が示されている。
- 背景
- 『童話と教育について』で、新日本が科学によって西洋と対立すべきだと論じ、教育者は子供の想像力を養うべきだと説く場面。
出典:童話と教育について ↗
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09思想
一般に詩や俳句の目的は、或る自然の風物情景(対象)を叙することによって、作者の主観する人生観(侘び、詩情)を咏嘆することにある。
- 意味
- 詩や俳句は、自然の情景を描くことを通して、作者自身の人生観や詩情を表すものだと考える。
- 読み解き
- 客観的な風景描写だけでなく、描かれた景色に作者の主観が宿ることを重視する。
- 背景
- 『郷愁の詩人 与謝蕪村』で、蕪村が冬の川の風景に人生の侘しさを表した句を読み解く。
出典:郷愁の詩人 与謝蕪村 ↗
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10仕事
作家にとつてみれば、自己は讀者のための存在でなく、自分自身のための作家である。
- 意味
- 読者が以前の作風を望んでも、作家は自分自身の表現や変化を求めて生きる存在だと考える。
- 読み解き
- 読者を軽視するというより、作家が昨日までの読者と別れ、新たな表現へ進む自由を説く。
- 背景
- 室生犀星の作風の変化を論じ、過去の読者が作家に変わらない姿を求めることに異を唱える。
出典:室生犀星君の飛躍 ↗
出典と説明について
意味・読み解き・背景にはAIを使用しています。引用は公開された翻刻本文と照合していますが、原本との逐字照合や専門家による校閲は行っていません。