歴史
太宰治の名言・言葉11選
太宰治はどんな人?
太宰治は『斜陽』などを発表した小説家です。随筆でも家庭や芸術について独自の視点から書きました。
名言と残された言葉
11件を表示中
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01芸術
傑作意識というものは、かならず昔のお手本の幻影に迷わされているものである。
- 意味
- 傑作を作ろうと意識しすぎると、過去の名作の型に縛られ、新しさを失いやすい。
- 読み解き
- 優れた作品を目指す努力全般より、昔の名作の型に頼る姿勢への批判と読む。
- 背景
- 『芸術ぎらい』で、『無法松の一生』を評し、傑作を意識した映画作りの古さを批判している。
出典:芸術ぎらい ↗
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02人格
ただ、おのれのヴァニティを鏡にうつしてよく見ろ、というのである。
- 意味
- 他人の虚栄心を責めるより、自分にもある見栄や自己演出を正面から見つめるべきだ。
- 読み解き
- 虚栄の告白を人に聞かせる義務ではなく、自分で見届けることを求めている。
- 背景
- 『答案落第』で、どこにでも潜む虚栄に向き合い、自分自身を省みる必要を説いている。
出典:答案落第 ↗
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03人生
ゆっくりかまえて、一日一日を、せめて悔いなく送りたまえ。
- 意味
- すべてを今すぐ解決しようと焦らず、日々を悔いなく過ごすことを大切にすればよい。
- 読み解き
- 問題を放置する勧めではなく、焦りを抑えて毎日を大切にする呼びかけである。
- 背景
- 『答案落第』で、長い道のりを大マラソンにたとえ、問題の一挙解決を急がないよう促している。
出典:答案落第 ↗
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04自然
夏の中に、秋がこっそり隠れて、もはや来ているのであるが、人は、炎熱にだまされて、それを見破ることが出来ぬ。
読み方 炎熱(えんねつ)
- 意味
- 夏の暑さに気を取られている間にも、秋の兆しは身近な自然の中ですでに育っている。
- 読み解き
- 季節の境界を科学的に定める説明ではなく、自然の兆しを捉えた詩的な表現。
- 背景
- 『ア、秋』で、虫の声や花、果実を挙げ、夏のうちに感じ取れる秋の気配を語っている。
出典:ア、秋 ↗
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05教育
人間は、子供の時から、どうしたって悲しい思いをしなければならぬものだ。
- 意味
- 子供の時期にも悲しみは避けられず、幼年期を無傷の幸福だけで捉えることはできない。
- 読み解き
- 苦痛を与える教育の推奨に広げず、子供観をめぐる強い持論として扱う。
- 背景
- 子供の純真性を尊ぶ見方を批判し、倫理の訓練や、冷たいと評される母親について論じた末の言葉。
出典:純真 ↗
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06芸術
文学に於て、最も大事なものは、「心づくし」というものである。
読み方 於て(おいて)
- 意味
- 作者が作品にこめる、単なる親切や心遣いでは言い尽くせない「心づくし」を最も重んじる。
- 読み解き
- 内容の軽重や技法だけで作品を測らず、作者の心が読者へ通じることを重んじる。
- 背景
- 『如是我聞』で、作者の心づくしが読者に通じるとき、文学のありがたさやうれしさが成立すると説く。
出典:如是我聞 ↗
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07自由
民主主義の本質は、それは人によっていろいろに言えるだろうが、私は、「人間は人間に服従しない」あるいは、「人間は人間を征服出来ない、つまり、家来にすることが出来ない」それが民主主義の発祥の思想だと考えている。
- 意味
- 人が他の人の家来にならず、他者を家来として征服もしないことを、民主主義の根本と考える。
- 読み解き
- 政治制度の歴史を説明する学説ではなく、支配と服従を拒む太宰自身の民主主義観。
- 背景
- 『如是我聞』で、文壇の先輩が後輩を従わせる関係を批判し、先輩の権威と民主主義を対比する。
出典:如是我聞 ↗
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08芸術
強いということ、自信のあるということ、それは何も作家たるものの重要な条件ではないのだ。
- 意味
- 強さや自信は、作家にとって重要な条件ではないと述べる。
- 読み解き
- 弱さを欠点として切り捨てず、文学の感受性に関わるものと見る文脈で読む。
- 背景
- 『如是我聞』で、文壇の先輩の作品や人物像を批判し、作家の強さより芸術家としての弱さを問題にする。
出典:如是我聞 ↗
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09人生
本を読まないということは、そのひとが孤独でないという証拠である。
- 意味
- 孤独な人には本が必要になるという見方から、本を読まない態度を批判している。
- 読み解き
- 読書量から他人の孤独を測れるとする事実判断ではなく、批評の中で放たれた強い表現。
- 背景
- 『如是我聞』で、隠者を装いながら文学の伝統や思想に向き合わない先輩作家を批判する。
出典:如是我聞 ↗
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10芸術
文学に於いて、「難解」はあり得ない。「難解」は「自然」のなかにだけあるのだ。
読み方 於いて(おいて)
- 意味
- 文学が難解なのではなく、文学が切り取ろうとする自然そのものが難解なのだと考える。
- 読み解き
- 自然を切り取ることを「斬ったふり」とも表す。文学が自然の難しさを完全に捉え尽くせるとはしていない。
- 背景
- 『もの思う葦』の「難解」で、理解し難かった聖書の文章を見方を変えて読み直した経験から文学を考える。
出典:もの思う葦 ↗
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11人格
厳酷、その奥底には、人間の本然の、あたたかい思いやりで一ぱいであるのだが、冷酷は、ちゃちなガラスの器物の如きもので、ここには、いかなる花ひとつ、咲きいでず、まるで縁なきものである。
読み方 厳酷(げんこく)・冷酷(れいこく)
- 意味
- 厳しさの奥には温かな思いやりがあるが、冷たさにはその思いやりがないと区別する。
- 読み解き
- 厳しい態度なら何でも思いやりになるのではなく、厳しさと冷たさを動機の違いから分けている。
- 背景
- 『もの思う葦』の「冷酷ということについて」で、「厳酷」と「冷酷」の根本の違いを述べる。
出典:もの思う葦 ↗
出典と説明について
意味・読み解き・背景にはAIを使用しています。引用は公開された翻刻本文と照合していますが、原本との逐字照合や専門家による校閲は行っていません。